第7回 その他の工事 その1
スポンサーサイト●まえがき
どぉーーーも!!よっちゃんです。
今回の講義は『その他の工事 その1』です。
前回までに
・金属管工事
・合成樹脂管工事
・ケーブル工事
という電気工事士にとって重要な工事(よっちゃんの言う電工3大工事)
についての説明は終わりました。
今回と次回はその他の工事です。
前回の講義の最後にそれほど重要ではないと言いましたが、
語弊があるといけないので弁明しておきますと
重要ではないと言うのは
広く浅く知っておいてくだいさいと言うことです。
まったく知らなくていいわけではありませんので
軽い気持ちでいいので、聞いてください。
それでは本日は次の順番で説明します。
- 1 金属製可とう電線管工事
- 2 がいし引き工事
- 3 金属ダクト工事
- 4 線ぴ工事
- 5 ライティングダクト工事
1 金属製可とう電線管工事
金属製可とう電線管は名称に可とうと付いている通り、可とう性がある金属管です。
別名プリカチューブとも呼ばれています。
よく電動機の動力線の引込み部に使われています。
①金属製可とう電線管工事の施工場所
金属製可とう電線管工事の施工できる場所は
特殊な場所を除いて、どこでも施工できます。
特殊な場所を除いてというのが味噌で
普通の金属管とそこだけ違うと覚えておけば十分です。
②金属製可とう電線管工事で使う部材と工具
金属製可とう電線管工事で使う部材と工具は次の4つを覚えておけば十分です。
私の主観だとプリカナイフがよく写真判別問題で出題されるような気がします。
ちなみに昔は一種と二種の金属製可とう電線管がありました。
私の書いた表にも二種金属製可とう電線管と記載しましたが、
実は一種が廃止されています。
現在の金属製可とう電線管は種別による区分はありません。
№ | 品名 | 説明 |
1 | 金属製可とう電線管 |
可とう性のある金属製の電線管 |
2 | ボックスコネクタ |
二種金属製可とう電線管をボックスと接続するために使う |
3 | コンビネーション カップリング |
違う種類の金属管同士を接続するときに使う 写真はねじなし電線管、薄鋼電線管用 |
4 | プリカナイフ |
二種可とう電線管の切断に使う |
③金属製可とう電線管工事の施工条件
金属製可とう電線管の施工条件は下記の通りですが
ここで魔法の言葉『金属管工事と同じ』です。
なので、金属管工事の施工条件をしっかり覚えておけば、覚えなくてもよいです。
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2 がいし引き工事
がいし引き工事の説明に入る前に、 そもそも『がいしって何??』と思う人がいると思うので
念のため説明しますと、『がいし』は陶器の焼き物で作った支持物です。
陶器はガラスの一種なので絶縁性が非常に良い(電気を通さない)
ですので、電線を支えによく使われます。
電柱を眺めてみると何か白いもので電線を支えていると思います。
あれが
『がいし(碍子)』です。
高圧以上の配線では頻繁に用いられる部材だが、低圧ではあまり見かけません。
でも、第二種電気工事士試験ではたまに出題されるので、知っておきましょう。
①がいし引き工事の施工場所
がいし引き工事の施工場所は露出場所だけです。
電柱に使われているくらいだから、乾燥した場所以外(その他の場所)でも当然施工できます。
②がいし引き工事の施工条件
がいし引き工事の施工条件は下記の通りです。
覚えるのが面倒くさいですね。
ご覧の通り全部距離に関するものなので、数字だけ押さえておけば良いです。 <br>
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余談ですが、がいし引き工事には大きなメリットがあります。
それは、裸電線(導体むき出し電線)が使えることです。
電気炉や絶縁被覆が腐食する場所では重宝します。
鉄道のトロリー線の支えにも『がいし』が使われています。
まぁ、興味のある人は周りの『がいし』を探してみてください。
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3 金属ダクト工事
金属ダクト工事は工場やビルなどたくさんの電線を配線しなければならない場所に使われます。
要するに、太い金属製の管です。
①金属ダクト工事の施工場所
金属ダクト工事の施工できる場所は乾燥した露出場所だけです。
②金属ダクト工事の施工条件
金属ダクト工事で覚えなければいけない施工条件は次の3つだけです。
試験ではこの3つ以外は殆ど問われることはないと思います。
万が一問われた時のために教えておきますと、
『その他の施工条件は金属管工事と同じ』と思ってもらえば大丈夫です。
- ⅰ 支持点間の距離は3m以下とすること
- ⅱ ケーブル占有率はダクト内部断面積の20%以下とすること
- ⅲ 容易に点検できる場合は電線の接続点を設けてもよい
ところで、たまに金属ダクトとケーブルラックを間違える人がいます。
念のために補足しておきますと
ケーブルラックは棚みたいなものです。(管ではありません)
私の経験からすると工場ではケーブルラックの方が多いです。
試験ではあまり細かい施工条件について出題されないので
詳細の説明は省きますが
ケーブルラックは
です。
写真判別問題では出題されるので、これがケーブルラックであるいうことくらいは
わかるようにしてください。
4 線ぴ工事
線ぴ(線樋)とは電線を収めるための樋(とい)です。
樋(とい)と言われてもピンとこない人もいると思うので
もっと簡単に言うと、
これもある種の管(くだ)みたいなものです。金属製のものと合成樹脂製のものがあります。
①線ぴ工事の施工場所
線ぴ工事の施工できる場所も乾燥した露出場所だけです。
しかし、更に条件があります。
それは使用電圧が300V以下のときのみ使える。
ということです。
理由はさておき
写真を見てもらえばわかるが、こんなの高電圧に使えないのは直感でわかると思います。
②線ぴ工事の施工条件
線ぴ工事の施工条件ですが
これも魔法の言葉『金属管工事と同じ』です。
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5 ライティングダクト工事
ライティングダクトは、天井に取り付けて、
照明器具やコンセントをダクト上の好きな位置に調整できるものです。
普通はダクトの開口部を下向きに取付けます。
レイアウト変更が頻繁にあるフロアなどで使われます。
①ライティングダクトの工事施工場所
ライティングダクトの施工できる場所は
300V以下の乾燥した露出場所だけです。
線ぴと同じですね。
②ライティングダクト工事の施工条件
下記はライティングダクト工事の施工条件です。
支持点間の距離と接地の省略条件が出題されます。
- ⅰ 支持点間の距離は2m以下とすること
- ⅱ 接地工事を施すこと
- ただし、対地電圧150V以下かつ長さが 4m以下なら接地を省略できる
- ⅲ 開口部は原則下向き
- ⅳ 終端部は閉そくすること
●本日の動画講義
それでは本日の【動画】プレゼン講義はこちらです。
復習のつもりで見てください。
どうでしたか?
施工条件が他の工事と同じものが多くて、意外と覚え易かったではないでしょうか。
実は今回の講義で
いつも見慣れたこの表↓↓↓
に載っている工事の説明は
すべて終わりました。
しつこいくらい出てきたので
もう見なくても、この表は書けるようになったのではないでしょうか?
最後に覚え易いように復習しますと
特殊な場所を除くと
・金属管工事
・合成樹脂管工事
・ケーブル工事
そして
・金属製可とう電線管工事
はどこでも施工できます。(普通の場所すべて)
それ以外の工事は
基本的には乾燥した露出場所だけ施工できます。
ただし、がいし引き工事は電柱の上でも使っているので
乾燥していないその他の露出場所でも使えます。
ということで次回はいよいよ各種工事に関する最後の講義
『その他の工事 その2』です。
若干、工事については語り尽くした感がありますが
もう少しお付き合いください。
それでは、最後まで見ていただいたあなたに
本日もプレゼン講義の資料をプレゼントします。
⇒『第7回 その他の工事 その1 プレゼン資料』
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